そろそろ外壁をどうにかしなきゃいけない時期なんだけど、10年ごとに塗りなおすのは面倒。お金をかけるなら長持ちする外壁にしたい、、、
どのくらい費用がかかるのか相場も知りたい
10年に一度やってくる外壁塗装の塗り替え。
したいのは山々だけど、その10年はあっという間。
費用もかかるし、できることなら頻度と費用を抑えたい!
そして、悪徳業者に出会う確率も外壁塗装が一番高いと言われています。
この記事では外壁の種類や費用。業者の選び方やポイントも解説します。
外壁リフォームを成功させましょう!
外壁リフォームの目的
外壁リフォームの目的は2つあります。
見た目をきれいにするためと、建物の耐久性を上げるためです。
しかし、外壁塗装とひと口に言っても、塗料の違いもあれば工法の違いもあり、それぞれにメリット・デメリットや、費用も違います。
どの外壁にリフォームするかで、その後のリフォームの頻度にも大きな違いが出てきます。
外壁塗装・工法の種類と工期 工法選びの判断基準
工法の種類と工期
- 塗装とは、外壁用塗料で塗っていく工法です。
- カバー工法(重ね張り)とは、既存の外壁に、新しい外壁材を上張りする工法です。
- 張り替えとは、既存の外壁材を撤去し、新しい外壁材を張る工法です。古い外壁を剥がす作業があるので、撤去費用、処分費もかかるり、カバー工法より費用が高い。
工法の種類 | 費用 | 工事期間 |
塗装 | 60~180万円 | 5~14日 |
カバー工法(重ね張り) | 130~220万円 | 10~20日 |
張り替え | 150~300万円 | 10~25日 |
「足場代」や「諸経費」などが含まれているかどうか、内訳や総額は見積書で必ず確認してください。
工法を選ぶ際の判断基準
外壁の劣化具合でオススメの工法も変わってきます。
劣化具合に合わせたリフォームを行うことが、お住まい全体を守る上で重要になってきます。一概にこう、とは言えませんが、一般的なオススメは下表です。
塗装がおススメなのは | ・10年ごとに塗り替えできている ・10年以内でもひび割れ・反り・割れがあれば適応外 |
張り替えがおススメなのは | ・10年以上塗り替えができていない ・外壁にひび割れ・反り・割れがある場合 |
張り替えがおススメなのは | ・外壁の下地や構造材が劣化している場合 |
外壁塗装の費用と相場 費用を抑えるポイント
外壁塗料の種類によって、費用も耐用年数も変わってきます。
塗料の種類 | メリット | デメリット | 1㎡あたり単価(円) | 耐用年数(年) |
アクリル塗料 | ・種類が多い ・重ね塗りが楽 ・つやが出やすい | ・劣化が早い ・汚れやすい ・外壁に使われなくなっている | 1,000~1,800 | 3~8 |
ウレタン塗料 | ・弾性が高い ・お手入れが楽 ・密着性が高い | ・汚れやすい ・耐久性悪い ・光沢が長続きしない | 1,800~2,500 | 5~10 |
シリコン塗料 | ・耐熱性○ ・塗膜が汚れない ・コスパが良い ・一番人気 | ・ひび割れしやすい ・重ね塗りに向かない ・種類によって性質が異なる | 2,300~3,500 | 7~15 |
フッ素塗料 | ・耐熱性・耐候性に優れる ・防水性・親水性が高い ・光沢がある | ・コストが割高 ・一般的な住宅では利用しにくい ・業者によって出来が異なる | 3,500~4,800 | 12~20 |
ラジカル | ・最新塗料 ・コスパがよい ・耐久性○ | ・濃い色が選べない ・耐用年数が確かじゃない | 2,200~4,000 | 8~16 |
断熱・遮熱塗料 | ・室内の寒暖差におすすめ ・節電 ・結露対策に | ・コスト割高 ・効果を実感できない場合も | 2,300~4,500 | 10~20 |
光触媒 | ・汚れにくい ・空気清浄効果がある | ・コスト高い ・雨と太陽光が必要 ・種類が少ない | 3,800~5,500 | 10~20 |
外壁材の種類と耐用年数とリフォーム周期
外壁材の種類
サイディング・ALC・モルタル・トタン
種類ごとに解説します!
【サイディング】
サイディングとは、建物の外壁に使う板状の外装材のことです。
材質によって下記の種類があります。
サイディングの種類 | メリット | デメリット | メンテ頻度耐用年数 | 耐用年数 | 重ね張り(万円) | 張り替え (万円) |
窯業系(窯で焼く工程がある) | デザインが豊富 コスパ○ 工期が短い 耐火性○ | 防水性がない (=塗装が必要) メンテ頻度高い 耐震性× 凍害に弱い | ・塗装や目地を埋めている コーキングは、おおよそ8~10年 | 20~40 | 130~220 | 150~230 |
金属系(ガルバリウム鋼板以外) | 断熱性○ 耐震性○ ひび割れがしにくい 凍害に強い | 傷が付くとサビが発生しやすい 価格が高い傾向にある | 10〜15年ごとに塗装&コーキング補修(キズが付いた場合も) | 20~40 | 130~220 | 150~300 |
金属系ガルバリウム鋼板 | サビに強い 耐震性○ | 塩害(海岸近くは×)断熱× 湿気× 断熱材や湿気対策要 傷つきやすい | 10~15年ごとに塗装 | 20~30 | 120~255 | 140~270 |
樹脂製 | 耐久性○ 凍害に強い 塩害に強い 防水性○ | 業者が少ない 価格が高い 色やデザインが少ない | 10~30年メンテ不要 | 20~50 | 150~200 | - |
木質系 | 木目の風合い 断熱性○ | 価格が高い 他より防火性△ 業者少ない | 3〜10年ごとに塗装&コーキング | 15~40 | - | - |
【ALC】
【ALC】とは、「Autoclaved Lightweight aerated Concrete」の略で、高温高圧蒸気養生された軽量気泡コンクリートを意味します。 このALCを板状に成型したものがALCパネルで、建築物の外壁などに使われています。
【モルタル】
【モルタル】とは、砂と水とセメントを混ぜて作った外壁材のことを指します。
【タイル】
【タイル】とは、粘土または無機質の原料を成形し、高温で焼き固めた板状の建材です。内壁・床・浴室などの保護や装飾に使用され、外壁材(外装材)としても適した特徴があります。
【トタン】
【トタン】とは、「トタン」は、鉄の表面に「亜鉛メッキ」を施したものです。安価で施工期間も短いことから爆発的に普及しましたが、錆びやすくメンテ周期が短いです。
外壁材の種類 | メリット | デメリット | メンテ頻度周期 | 耐用年数 | 重ね張り費用 | 張り替え費用 |
ALC | 耐久性○ 耐火性○ 防音性○ 耐熱性○ | 吸水性が高すぎる (メンテ重要) 接合部が多い (見た目悪い・メンテ重要) | 10~15年おきの塗装 | 50~60 | ||
モルタル | デザイン性○ 耐熱○ 耐火性○ 耐久性○ | 熟練の職人が必要 ひび割れ 汚れが目立つ | 5~15年おきの塗装 | 30 | 60~100 | |
タイル | デザイン性高級感 耐久性○ 耐火性○ キズ汚れに強い | 初期費用高い 剥離 落下 | 10年前後でコーキング補修 | 30~40 | 215~400 | |
トタン | 5~10年で再塗装 | 10~30 |
たいていの外壁は、5〜10年程度の周期で「塗装」を行い、寿命を迎える頃には「カバー工法(重ね張り)」もしくは「張り替え」の工事を検討することが望ましいと言えます。
外壁リフォームのポイント
外壁の塗料選びは、長期的に見たトータルコストを重視する
単価の高い塗料を利用すると、リフォーム費用は高くなりますが、その分耐久性がよく塗りなおしまでの間隔が長くなるので、長い目で見るとそちらの方がお得です。
反対に、単価の安い塗料を利用した場合は、1回分のリフォーム代金を安く抑えることはでます。
しかし、耐久性がよくないことが多く塗りなおしをする頻度が高くなることがあります。そうなると長期目線で見ると割高になります。
予算に余裕があるようなら、耐久性のよい耐用年数の長い塗料をおすすめします。
屋根・ベランダ(バルコニー)と一緒にリフォームすると効率的
2階以上の建物の場合、外壁のリフォームをする際に足場を設置する必要があります。
外壁のリフォームをするタイミングで屋根やベランダもリフォームしておくと費用を抑えることができます。
それらを別のタイミングで行うと、足場の設置費用だけで10万~15万円前後かかってしまうからです。
屋根もベランダも10年前後の周期でメンテナンスが必要になります。
足場だけでなく、人件費や工期も抑えられ費用全体を抑えることができるのでおすすめです。
騒音トラブルや、外壁塗装中の臭いが心配な場合は?
外壁リフォームの期間中、足場組み作業や高圧洗浄の音、職人さんたちの話声など、騒音として気になりますよね。
ご近所とのトラブルを避けるためにも、工事日程が決まったら事前にご近所へ挨拶回りをしておきましょう。
いつ、誰と行くのか、何を持っていくのかはこの記事👇を参照してくださいね。
また施主であるあなた自身も自宅にいながらの工事だと、騒音でストレスになる場合もあるでしょう。
あらかじめ、工期の中で音が出やすいのはいかを業者に教えてもらい、外出するなど予定をたてるとよいでしょう。
外壁塗装に使える補助金や火災保険
外壁リフォームって思っていたよりお金がかかる・・
そう感じている方も多いと思います。そこで、補助金(助成金)や火災保険が使えないか見ていきましょう。
補助金(助成金)をもらえるのは2種類の方法がありそうです。
- 省エネ対策になる外壁リフォームの場合(遮熱/断熱塗装など)
- 市区町村内の業者に施工してもらう場合
①省エネ対策になる外壁リフォームの場合(遮熱/断熱塗装など)
【例】大田区では、令和4年4月15日~令和5年1月31日 ※先着順
バリアフリー工事
遮熱・内壁塗装
床の改修
天井及び屋根裏の改修
外壁・屋根の改修
壁の補強
上記を対象に、
助成率10%、上限額20万円の補助金が出ます。
補助金があるのとないのとでは大きな違いがあるので、ほんのひと手間、お住まいの都道府県市区町村のホームぺージを調べてみましょう。
②市区町村内の業者に施工してもらう場合
地元の経済活性化などを目的として「市区町村内に本社・本店などを有する業者に工事を依頼する場合」にも、補助金(助成金)を活用できることがあります。
「断熱塗料以外で外壁を塗装したい場合」や「外壁のカバー工法・張り替えを検討している 場合」でも、比較的利用しやすいでしょう。
【例】八王子市 令和4年4月15日~令和5年1月31日 ※先着順
条件:
- 市民が所有・現居している個人住宅の工事であること
- 施工費用が10万円以上であること
- 市内の登録施工業者が工事を請け負うこと
- 世帯員および共有者全員が市税等を滞納していないこと 等
工事例:
- 屋根、外壁の塗装。屋根の葺き替え
- 外壁、屋根、窓、床、天井の断熱改修(塗装は除く)
- バリアフリー化改修工事
- 長寿命化改修工事 等
工事費用の20%(上限5万円)
台風・雪による破損などの場合は、火災保険を使える可能性も
火災保険とは、火災や風災、水災、落雷などによって損害が発生した際に一定額を補償してくれる保険になりますが『コケが生えた屋根』『サビがあるトタン屋根』『雨樋のチョーキング現象サビついた板金』『外壁へのクラックが見られる』などの症状(風災として)でも火災保険が適用された例もあります。
加入されている火災保険によって利用可否が異なるため、契約内容を確かめてみましょう。
なお火災保険の知識がある業者であれば、保険がおりるかどうか助言してくれることもありますよ。
もちろん全ての建物で火災保険が適用されるわけではありませんが、最大で工事費用全額保険金でまかなえたとの声もありますので、是非とも有効に使う事をおすすめします。
外壁塗装業者のおすすめの探し方
地域密着型の外壁リフォーム業者は、地元での評価が高いことも多いですし、後述するアフターケアに対応していることも多いです。
そのため、まずは近場の業者を探してみるというのも方法の1つです。
その際に必ずしていただきたいことが、1社の見積もりだけで決めないことです!
相場を知るためにも必ず複数の見積もりをとりましょう。
相見積もりで複数の業者を比較するのがおススメ
外壁塗装は、悪徳業者に当たる率が非常に高いです。
悪徳業者に騙されないためにも複数社の提案内容を比較し、安心して任せられる業者と契約すること。
それが、大切なお住まいをリフォームする上で、最も大切です。
「スタッフが親切か」「他社と比べて、見積書の金額が大きく違わないか」など、しっかり見定めることが肝心です。
前述したように、業者によっては補助金や火災保険などもサポートをしてくれる場合がありますよ。
基本的に、現地調査や見積もり作成は無料ですから、状況に合ったプランを提案してもらうとよいですね。
複数の業者を見つけることが難しいと思った場合は、お住まいの地域から数社の相見積もりが一括でとれる、外壁リフォーム一括見積もりサイトを使うことをおススメします。
完全無料で、いっぺんに数社の業者から見積もりがとれるサイトです。
外壁塗装業者の選び方のポイント
まずはリフォームの目的をはっきりさせる!
外壁の塗り替えだけ行う場合はそれでOKです。
しかし、
- 外壁塗装のついでに断熱効果もあげたい!
- 外壁の素材やイメージを変えたい!
- 屋根とベランダも一緒にメンテナンスして欲しい!
- この際内装もいっぺんにリフォームしてしまおう!
など他の目的もあるならばしっかりと決めることが第一段階です。
目的によって選ぶ業者も違ってきます。外壁塗装の業者に内装もお願いすると、結局は外注することになり、割高になることがあります。
それならば最初から得意とする分野別に複数の業者に依頼した方がお得な場合がありますよ。
過去の施工事例をチェックする
リフォームの目的がしっかりと定まったら、次は業者選びです。
どうやって選べばよいかわからないと思いますが、経験が少ない業者よりも経験が豊富で過去の事例が多い業者に任せた方が安心感がありませんか?
お願いしたいと思った業者があったら、過去の施工事例を見せてもらいましょう!
過去の事例を見ることで、自宅のリフォーム後のイメージができますし、センスが自分のイメージと合っていれば安心感も得られますよね。
費用の内訳や工事内容を丁寧に説明してくれるか
ほとんどの人が外壁リフォームが初めての方だと思います。
初めてでない方でも前回は10年前、、、なんてこともあり記憶が定かではないでしょう。
そんな自分たちに、業者の担当者は
- 見積もりの内訳や
- 工事内容
- 工期がどのくらいかかるのか
など丁寧に説明してくれるかどうかは選ぶ際の重要なポイントです。
こちらが質問したことには、時間をおいてでもしっかりと答えてくれるかもチェックしましょう。
やりとりを書面に残してくれていますか?
こちらの記事も参照してくださいね。👇
アフターサービスや保証内容もチェックしましょう!
瑕疵(かし)保険
瑕疵保険ってご存じですか?
瑕疵保険に加入している業者は、かし保険を利用する登録事業者等の検索こちらで公開されています。お願いしようと思う業者を検索してみましょう。
アフターサービス
リフォームの種類にもよりますが、やはりアフターケアが充実しているリフォーム業者には安心感があります。
アフターケアは無料で行ってくれるのが一般的ですが、なるべくケアをしなくても良いように、業者も初めからきちんと施工してくれます。
逆にアフターサービスがない業者の場合は、工事後にケアする必要がないため、中には手抜き工事をするような悪質なところも存在します。
もちろんアフターケアがないから悪質な業者だと判断するのはいけませんが、やはりないよりはあったほうが将来も安心できますよね。
まとめ
- 塗装 外壁用塗料で塗っていく
- カバー工法(重ね張り) 既存の外壁に、新しい外壁材を上張りする
- 張り替え 既存の外壁材を撤去し、新しい外壁材を張る工法
外壁の施工面積100〜200㎡の場合の、おおよその料金
- 塗装 60~180万円
- 重ね張り(カバー)工法 130~220万円
- 張り替え工法 150~300万円
現在の外壁の状態にあった工法を選びましょう!
- 外壁の塗料選びは、長期的に見たトータルコストを重視する
- 屋根・ベランダ(バルコニー)と一緒にリフォームすると効率的
- ご近所への挨拶回りがトラブル回避のポイント
- 相見積もりで複数の業者を比較する!!
外壁業者選びのポイント
- リフォームの目的をはっきりさせる!
- 過去の施工事例をチェックする
- 費用の内訳や工事内容を丁寧に説明してくれるか
- アフターサービスや保証内容もチェック